カラダの感度がいいね。
そう言われるまでそんな自分に気づかなかった。
今まではカラダのあちこちが調子悪くて不快だったのに、そこから、セラピストとして学び体調が好転して、わたしの体感は一気に開いた。
以前こんな体験をしたことがある。
友だちと車の中で音楽を聴いていた。
どうやら同じ音楽を聴いていても、その聴き方がわたしと友だちとでは違うらしい。
わたしは、曲をカラダ全体の感覚で聴くから細かい歌詞や歌や楽器の細かいフレーズも雰囲気で受けとる。
友だちは曲を耳から聴きとり、歌詞やメロディーからそのイメージが映像のように広がるらしい。
あまりにも楽しそうなので、うらやましく思った。
そして、友だちのように真似をして聴いてみた。
そうしたら、今までわたしが経験していなかった世界が自分のカラダ全体での印象にプラスされてまるでその曲の世界にトリップしたかのよう。
耳の小さな穴から音が脳内へ伝わり、歌詞からメロディーラインから、映像が映し出されて、その曲の主人公になったかのようにその世界を体験したのだった。
音楽を聴いる時、人はその情報を意識的に選んでカラダへインプットしている。
リラックスしたい時、気持ちを盛り上げたい時、思い出に浸りたい時、聴き取る音からその分量や理解しようという意識までも、無意識に選んでいる。
わたしはその体験から、自分にはなかった音楽の最大の楽しみ方を知ることができた。
こんなものだろうと決めつけていた心のブロックが外れ、カラダの感覚が開くと、目、耳、脳内など細部へも意識が向けやすくなって、未知の世界が広がる。
まだまだこの世に楽しめそうなことは、たくさんありそうだ。